外国人採用の相談先を比較|公的窓口・JITCO・人材紹介会社の違いと選び方

「外国人を採用したいけれど、どこに相談すればいいのか分からない」とお悩みの企業担当者の方は少なくありません。
外国人採用の相談先には、ハローワークや自治体などの「公的窓口」や、民間の「外国人専門の人材紹介会社」などがあります。制度の基本や受け入れ体制について情報収集したいのか、それともすぐにマッチする人材を紹介してほしいのかなど、「相談したい目的」によって選ぶべき窓口が異なります。
本記事では、主な相談先の特徴や公的窓口と民間会社の違い、目的別の選び方、信頼できる人材紹介会社を見極めるチェックポイントを分かりやすく解説します。
外国人採用について企業が相談できる主な窓口
企業が外国人採用を検討する際、主に以下の公的機関・民間事業者に相談できます。
【公的機関】
- ハローワーク(公共職業安定所)
各地のハローワークに設置されている「外国人雇用サービスコーナー」や、大都市圏にある「外国人雇用サービスセンター」にて、外国人採用に関する助言や求人の受付を無料で行っています。 - 公益財団法人 国際人材協力機構(JITCO)
東京の本部と全国8ブロックの主要都市にある地方事務所で、外国人材の受け入れを検討・実施している企業向けに制度運用の助言や申請書類の点検、各種研修を行っています。 - 自治体や地域の公的支援窓口(よろず支援拠点、商工会議所など)
地域の外国人材受け入れを支援する相談デスクやセミナー、専門家派遣などを実施しています。地元での雇用促進に特化した情報や助成金のアドバイスを得やすいのが特徴です。
【民間事業者】
- 人材紹介会社(外国人特化型)
外国人採用に特化した民間のエージェントです。
多くの場合、特定技能の「登録支援機関」を兼ねているため、希望条件に合う人材の募集・選考から、面接設定、在留資格の手続きサポート、入社後の生活支援までワンストップで対応しています。※「技能実習」や「育成就労」の受け入れをすることが決定している場合は、事業協同組合(監理団体/監理支援機関)への相談が一番の近道です。
公的窓口と人材紹介会社の違い(比較)
「公的機関」と「民間の人材紹介会社」では、役割や支援できる範囲に大きな違いがあります。
| 相談先 | ハローワーク | JITCO・自治体相談窓口など | 民間の人材紹介会社 |
| 費用 | 無料 | 無料(一部セミナー等は有料) | 成功報酬型(採用決定時に発生) |
| 相談できる内容 | 制度の概要、労働法規、助成金、公的ルール全般 | 制度運用の助言、法令遵守、書類点検など | 自社に合わせた採用戦略、実務、受け入れ手続き |
| 人材の募集方法 | 求人票の掲載(応募を待つ) | 人材の募集・斡旋は行わない | 条件にマッチした人材の直接提案 提携する海外送り出し機関からの紹介 |
| 在留資格手続き・生活支援 | 手続き窓口の案内・助言のみ | 書類の事前確認・アドバイス | 申請書類準備の伴走、入社後の生活支援委託が可能 |
♦公的窓口のメリット: 公平・中立な立場から「ルールや制度の基本」「助成金の活用」などを無料で教えてくれる点。
♦人材紹介会社のメリット: 費用はかかるものの、「求める要件に合った人材の選定」「煩雑な在留資格の書類準備」「入社後の生活立ち上げ支援」まで、実務を直接サポートしてくれる点。
目的別:自社に合ったおすすめの相談先

自社が「今、何を必要としているか」に合わせて相談先を選びましょう。
- 「まずは制度の基本やルールを知りたい」場合 → 公的窓口(ハローワーク・自治体など)
「どんな在留資格があるのか」「法律上の注意点は何か」「活用できる助成金はあるか」といった初期の情報収集段階であれば、費用のかからないハローワークや地域の相談窓口が適しています。 - 「費用を抑えて広く募集を出してみたい」場合 → ハローワーク
「すでに在留資格を持っている日本在住の外国人から応募があれば検討したい」「採用コストをできるだけ抑えたい」という場合は、ハローワークへの求人掲載が選択肢になります。
ただ、ハローワークに就職を相談する外国人は、かなり日本語のレベルが高い人が多く、「特定技能」で働く外国人を探すには登録人材が少ない場合が多いです。 - 「現場の即戦力として、条件に合う人材を紹介してほしい」場合 → 民間の人材紹介会社
「介護や製造などの現場で、技能試験や日本語基準をクリアした『特定技能』の人材をすぐに探したい」「ITエンジニアなどの専門人材がほしい」という場合は、外国人特化の人材紹介会社が適しています。ミスマッチを防ぎ、入社まで最短で進められます。 - 「入社後の生活・就業支援も丸ごと任せたい」場合 → 登録支援機関を兼ねる人材紹介会社
特に「特定技能」で採用する場合、受け入れ企業には住居手配や定期面談などの手厚い支援が義務づけられています。自社に対応リソースがない場合は、紹介業務と併せて「登録支援機関」として支援を一任できる会社への相談が必須となります。
人材紹介会社を選ぶ際の3つの確認ポイント
民間の人材紹介会社を利用する場合は、以下の3点を確認して信頼できるパートナーを選びましょう。
- 自社の業種・職種や「採用したい国籍」の実績があるか
特定技能(介護、外食、製造、宿泊など)に強いのか、技術・人文知識・国際業務(ITエンジニア、通訳など)に強いのか、会社によって得意分野が分かれます。さらに、「ベトナムやインドネシア、ミヤンマーなど、どの国籍の人材ネットワークに強みがあるか」も会社ごとに異なります。自社の業種でのマッチング実績はもちろん、採用したい国籍や地域での募集実績が豊富かを確認しておくと安心です。 - 支援の範囲(在留手続きや生活立ち上げのフォロー体制)
採用する外国人の在留資格やこれまでの日本での滞在歴によって、企業や紹介会社に求められる支援の範囲は大きく異なります。「特定技能」を採用する場合は、人材を紹介して終わりではなく、出入国在留管理局への申請書類作成サポートや、入社後の住居確保・公的手続きへの同行、外国人スタッフとの定期面談まで対応可能かを確認します。自社に母国語で相談できる通訳スタッフがいるかどうかも重要です。 - 料金体系が明確か
紹介手数料(想定年収の一定割合、または一律固定費)に加え、特定技能の場合は「月額支援委託料」が発生します。万が一、早期退職してしまった場合の「返金規定(返金保証制度)」が明記されているかも必ずチェックしておきましょう。
まとめ
外国人採用をスムーズに進めるための第一歩は、自社の状況に合った相談窓口を選ぶことです。
- まずは制度やルールを整理したい → ハローワークや自治体の公的窓口
- 求める条件の人材を確実に採用し、手続きや定着支援まで任せたい → 外国人専門の人材紹介会社
特に「現場の即戦力として特定技能外国人を採用したい」「何から準備すればいいか具体的に提案してほしい」という場合は、実績のある専門会社に相談してみるのが近道です。
自社の採用課題に合わせて、最適な相談先を活用していきましょう。