外国人採用は何から始める?初めての企業向け3ステップ

「人手不足などの理由により外国人の採用を考えてみたいけれど、何から手をつければいいのかわからない」「制度やルールが難しそうで一歩を踏み出せない」とお悩みの採用担当者の方も多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、外国人採用の第一歩は「どんな仕事をどの程度の人数でしてもらいたいか」を考えることから始まります。任せたい仕事によって確認すべきポイントを整理し、募集から入社までの大まかな流れをつかめば、自社での検討をスムーズに進めることができます。
本記事では、初めての企業様に向けて分かりやすく3つのステップで解説します。
ステップ1:外国人材に任せたい仕事と、採用したい人数を考える
まず最初に行うべきことは、「自社のどの部署・作業で採用したいか」「何人くらい採用したいか」を整理することです。
例えば、以下のように具体的なイメージを出してみましょう。
| 現場作業や実務 | 工場での製造ライン作業、介護施設での介助、ビル清掃、ホテルでのサービス業務など |
| オフィスワークや専門業務 | ITシステムの開発、外国語を活かした翻訳・海外営業、経理、企画業務など |
「人手不足だからとりあえず誰か」ではなく、「現場のどの業務を任せたいのか」をクリアにすることが、失敗しない採用の第一歩です。
ステップ2:担当してもらう仕事によって「必要な確認事項」を知る
任せたい仕事が決まったら、次は「その仕事内容で外国人を雇えるか」を確認します。
日本で外国人が働くには、国から認められた「働くための資格(在留資格)」が必要です。仕事のタイプによって大きく2つのパターンに分かれます。
■現場での作業や店舗での接客などを任せたい場合
工場での製造作業、介護、ビル清掃、宿泊といった現場実務を中心に任せたい場合、「特定技能」や「育成就労(2027年より技能実習に代わりスタートする新制度)」という仕組みを検討します。
【確認ポイント】
- 対象分野の確認:自社の事業や任せたい業務が、国の指定する対象分野に該当しているか
- 求められる要件の確認:任せたい業務に対して、どのような技能水準(所定の技能試験合格や実務経験など)や日本語能力基準が定められているか
- 支援体制の確保:入社後、生活面や就業面の支援(住居確保やオリエンテーション等)を行うことが義務づけられています。自社のみでの対応が難しい場合は、専門の支援機関(登録支援機関など)への委託を検討します。
■専門的なオフィスワークや技術職を任せたい場合
ITエンジニアや翻訳・通訳、機械設計、海外営業などを任せたい場合は、主に在留資格「技術・人文知識・国際業務」を検討します。
【確認ポイント】
- 専攻と業務の関連性:就業する外国人材が大学や専門学校で学んできた専攻内容(または一定の実務経験)と、任せる仕事の内容に関連性があることが必要です。
例:大学で経済学を専攻した人に、工場の機械設計を任せることは原則できません。学歴・専攻と仕事内容の結びつきが審査されます。
どちらのパターンでも、「自社で任せたい仕事内容」と「本人のバックグラウンド(学歴・専攻・技能水準・合格試験など)」が適合していることが必須となります。

ステップ3:募集から入社までの大まかな流れを知る
実際に検討を進める際、どのようなスケジュールで進むのか、募集から入社までの大まかな流れを押さえておきましょう。
| 1. 求人募集・面接 | 任せたい仕事内容をもとに求人票を作成し、募集・選考を行います。 |
| 2. 内定・雇用契約の締結 | 条件に合う人材が決まったら、日本人と同様に雇用契約を結びます。労働条件通知書などは、本人が十分理解できる言語(場合によっては日本語と母国語の併記など)で用意します。 |
| 3. 在留資格手続き | 出入国在留管理局(入管)へ申請書類を提出し、許可を得ます(申請から許可まで1~3か月ほどかかるのが一般的です)。 |
| 4. 査証(ビザ)発給 | (海外より新規入国の場合のみ)現地の日本大使館または総領事館で発給申請します。 |
| 5. 受け入れ準備・入社 | 必要に応じて、航空券の手配、住まいの確保や行政手続きの補助など生活面の立ち上げをフォローし、入社を迎えます。 |
全体の期間として、採用する人材が日本国内在住か海外在住かによって異なりますが、内定から入社までおおむね3〜6か月程度かかることを見込んでおくと安心です。
まとめ
初めて外国人採用を検討する際のポイントは、次の3ステップです。
- 任せたい仕事と、採用したい人数を考える
- 任せたい仕事に合わせて、必要な確認事項(業務範囲、学歴や試験合格など)をチェックする
- 募集から入社までの全体のスケジュール感をつかむ
難しそうに見える外国人採用ですが、まずは「どんな仕事を任せたいか」から考えることで、自社に合った採用方法が見えてきます。
「自社のこの業務だとどの在留資格になる?」「詳しいスケジュールや支援の手順を知りたい」という場合は、ぜひお気軽にご相談ください。貴社の状況に合わせた具体的な進め方をご案内いたします。